NISA(ニーサ)の賢い使い方(2)

2014年1月から始まったNISA(ニーサ)。少額投資非課税制度は、上手に活用するにはちょっとしたコツが必要です。

このページでは、管理人が考える「NISAの賢い使い方と活用のポイント」を紹介します。

前回の続きです。

(関連記事)

NISAの使い方と活用ポイント(1)

 

NISA(ニーサ)の使い方と活用ポイント(つづき)

6、購入のタイミングは金融商品の傾向に合わせる。

NISA(ニーサ)の場合、その年に購入した金融商品は最長5年間の非課税期間があります。そのため、非課税期間を最も有効に活用するには、年初に購入することが必要です。

ところが、非課税期間は、直接的な、金銭的価値はありません。

非課税期間よりも、非課税枠。つまり利益を最優先してください。金融商品を少しでも安く買うために、購入のタイミングを考えます。

たとえば、日本株の場合、年初が高くて、夏場以降に安い傾向があります。そのため、年初を避けて夏場に買えば、年初に購入するより利益率が高くなるかもしれません。

日本株だけでなく、他の金融商品にも値段の高い時期、安い時期が存在します。それぞれの金融商品の特徴に合わせて、購入のタイミングを決めてください。

 

7、非課税期間よりも、利益確定のタイミングを重視する

「6」で書いたように、NISA(ニーサ)の口座を使うと、購入後に最長5年間の非課税期間があります。そのため、5年ぎりぎりまで保有し続けようと考える投資家が出てきます。

しかし、これは大きな間違いです。同じ金融商品が、5年間すっと上がり続ける保証はありません。株価が企業業績に比べて上がりすぎている「バブル状態」になれば、非課税期間にこだわらず、利益確定してください。

極端な話ですが、購入後にPERが100倍超になる異常な上がり方をすれば、購入した年に利益を確定しても構わないと思います。繰り返しますが、非課税期間より利益確定が重要です。

 

8、年120万円の枠は、無理して使い切らなくても良い。

NISA(ニーサ)は、年120万円、最大5年600万円の元本から生まれる配当金・譲渡益が非課税になる制度です。ですから、なにがなんでも120万円を使い切ろうと考える投資家が出てきます。

これも間違いです。金融商品には相対的に値段の高い時期・安い時期が存在します。明らかに割高な年に、120万円全てを投資するのはおかしいです。購入時期を間違えると、含み損を抱える可能性があります。

そもそも、NISA(ニーサ)は、利益があったときに手取りが増加する、おまけのような制度です。損するかもしれないときに投資しても意味がありません。

 

9、帳尻あわせの購入はいらない。

金融
商品
株価 株数 総額
銘柄A 1,500円 266株 399,000円
銘柄B 2,000円 400株 800,000円
1,199,000円

ある投資家は、年120万円の範囲内で、銘柄A・銘柄Bの2種類を購入しました。ところが、投資資金が1000円余っています。みなさんはどうしますか?

おそらく、120万円ぴったりになるよう、購入単価の安い金融商品を1000円分だけ購入すると思います。しかし、これは気をつけた方が良いです。

たとえば、日本株だと、単元未満株で調節することができます。

銘柄C:株価200円×5株=1000円

一見すると、これで大丈夫のような気がします。しかし、銘柄Cは、銘柄A・Bより損する可能性が高くなります。

その理由は売買手数料の違いです。

現在、NISAの売買手数料は、日本株だと無料になるネット証券があります。しかし、数年後も無料が継続するかわかりません。通常、単元未満株は、単元株より売買手数料が割高に設定されています。

ネット証券の安いところでも52円かかります(購入金額1万円まで)。銘柄Cを1000円分購入して52円の売買手数料だと、手数料が購入金額に対して5.2%もかかっています。

52円÷1000円×100=5.2%

単元株だと、多くのネット証券はせいぜい0.1~0.3%程度(取引ごと手数料)ですので、いかに割高かわかります。

手数料が高くなると、その分だけ儲けが減少し、勝ちづらくなります。かなり細かいですが、単元未満株を購入してまで120万円に近づけるのは意味がないと思います。

注意

単元未満株の存在を否定しているわけではありません。1万円~数万円を取引するのであれば、上記のような手数料割合(5%超)にはなりません。もっと割安な水準で取引できます。

また、初心者が株式投資の練習のために、単元未満株を取引するのも問題ありません。特定口座には損益通算がありますから、利益と損失を相殺することも可能です。

120万円を使い切るために、NISAの口座で、数百円~1000円の取引を行うのはオススメしないという意味です。

関連記事

おすすめ記事

ピックアップ記事

SBI証券の売買手数料プラン

スタンダードプランとアクティブプランのどちらがトクか?

SBI証券の手数料プランをもう一度確認する 手数料プラン選択のコツについて ・100万円以下ならアクティブプランが有利(無料にな…

ページ上部へ戻る