先人に学ぶNISA(ニーサ)活用法2019年版

NISA(ニーサ)の制度が投資家に浸透し、一般NISA、つみたてNISA、ジュニアNISAと3つのNISAがフル活用されています。

その一方で、口座開設の伸び悩みや、制度のわかりづらさ、運用の問題点などが重なり、変更に関する議論が活発になっています。おそらく、今がNISAの転換点になると思われます。

そこで、今回も2018年との違いを紹介したいと思います。

個人投資家はNISA口座でどのように取引したのか?

(1)NISA口座の保有残高ランキングの銘柄が、さらに入れ替わる

以下の画像は、2018年12月末の保有残高と2019年12月末の保有残高です。

NISA口座2018年12月28日保有残高ランキング

NISA口座2018年12月28日保有残高ランキング

NISA口座2019年12月27日保有残高ランキング

NISA口座2019年12月27日保有残高ランキング

2017年、2018年と保有残高ランキングの銘柄に変化が出始めて、2019年も同様に銘柄が入れ替わっています。

優待銘柄の人気が高く、日本たばこ産業やオリックスが順位を上げました。

(2)株主優待の勢いがさらに増す

「NISA口座=優待銘柄の専用口座」というくらい、何も起きなければ優待銘柄ばかりのランキングになっています。

すかいらーくホールディングス、日本たばこ産業、オリックス、イオンなど、長期保有で優待銘柄を買う投資家が増えました。

(3)低位株・超低位株を投資枠の使い切りに活用する

2018年と同じく、株価が2ケタの銘柄が買われています。

ただし、2019年は株価が安いだけでなく、優待がもらえる銘柄という条件が付きました。

低位株・超低位株でも優待銘柄が活躍しています。

(4)IPO銘柄をNISA口座で買う

上場直後は株価が上昇しやすいIPO銘柄。2019年も初値が公開価格を上回る銘柄が多く、NISA口座でIPO銘柄が取引されました。

プラチナチケットをNISA口座で手に入れると、売却益の非課税がセットで付いてきます。

(5)業績不振・不祥事企業の回復を待つ

中長期投資がメインのNISA口座では、一時的な業績不振の企業、不祥事企業がよく買われます。

2019年は施工不良のレオパレス、保険の不正販売でかんぽ生命・日本郵政が人気でした。また、ウィーワークスの不振でソフトバンクグループの逆張り投資も目立ちました。

(6)決算発表で優待銘柄を仕込む

3月企業の決算発表が本格化すると、業績悪化企業を狙い撃ちするように、個人投資家がNISA口座で逆張り投資を行いました。

今は優待銘柄の人気が高く、株価が割高になりがちです。しかし、決算発表で株価が急落すると、優待銘柄が買いやすくなります。

(7)レバレッジETFを取引する

2019年は海外市場、特にトランプ大統領の動きで日経平均株価が大きく揺さぶられました。年後半は、海外が右肩上がりで上昇する中、日本市場も上昇します。

高値を警戒する投資家が、急落すると儲かる「日経ダブルインバース上場投信」などのレバレッジ型のETFを取引しました。

個人投資家はジュニアNISA口座でどのように取引したのか?

(8)ジュニアNISA口座をNISA口座と同じ投資法で活用する

以下の画像は2018年12月末の保有残高と2019年12月末の保有残高です。

ジュニアNISA口座2018年12月28日保有残高ランキング

ジュニアNISA口座2018年12月28日保有残高ランキング

ジュニアNISA口座2019年12月27日保有残高ランキング

ジュニアNISA口座2019年12月27日保有残高ランキング

NISA口座とジュニアNISA口座を銘柄ごとに使い分けることがなくなり、どちらの口座でもよく似た投資が行われるようになりました。2019年も同様の傾向が続いています。

優待銘柄を買う投資家はどちらの口座でも優待銘柄を買いました。ジュニアNISAのニーズが減少しているため、ジュニアNISAそのものが終了するとのウワサもあります。

NISA限定(ジュニアNISA限定)の株主優待銘柄が固定化する

過去、1年中買われる「定番の優待銘柄」と、月ごとに入れ替わる「権利確定月の優待銘柄」の2種類がありました。

しかし、通年買われる優待銘柄がさらに固定されたため、常連の銘柄がいつも買われて、同じ銘柄の順位が入れ替わるだけになっています。

すかいらーく、日本たばこ産業、オリックス、日産自動車などの優待銘柄は、必ずランキングに入っています。

まとめ

2019年は我慢強く保有し続けた投資家ほどフトコロが潤いました。NY市場は史上最高値、日経平均株価も24,000円超と、投資家は笑いが止まらない状況でしょう。

しかし、2020年1月は波乱の幕開けとなりました。海外経由で株価が動くため、日本の個別企業の業績と関係ないところで結果が決まります。焦らず騒がず、じっくり待てる投資家ほど勝ちやすい相場になりそうです。

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