先人に学ぶNISA(ニーサ)活用法2016年版

2014年から始まったNISAも、3年が経過しました。2016年4月からジュニアNISAも始まり、新しい傾向が生まれています。

そこで、今回は2014年・2015年の活用法を踏まえて、2016年との違いを紹介したいと思います。

個人投資家はNISA口座でどのように取引したのか?

(1)東証1部上場の有名企業を手堅く投資する

以下の一覧は、日本株保有残高トップ10の銘柄です(2016年12月30日)

銘柄名 コード 2015
12/25
終値
2016
12/30
終値
損益
みずほフィナンシャルグループ 8411 238 209.8 -28.2
三井物産 8031 1,405 1,607 +202
キヤノン 7751 3,730 3,295 -435
トヨタ自動車 7203 7,483 6,878 -605
イオン 8267 1,836 1,656 -180
三菱UFJフィナンシャルグループ 8306 742.1 720.2 -21.9
武田薬品工業 4502 5,895 4,835 -1,060
ANAホールディングス 9202 341.6 341.8 +0.2
住友商事 8053 1209.5 1,375.5 +166
三井住友フィナンシャルグループ 8316 4,492 4,460 -32

東証1部上場、さらには日経平均採用銘柄がランキングを占めています。2014年・2015年とほとんど変わりません。

丸紅が三井住友フィナンシャルグループに入れ替わっただけです。おそらく、丸紅もトップ20に入っているでしょう。

2016年は前半から中盤にかけて波乱の展開が続きました。アメリカ大統領選挙を境に株価が急騰し、市場全体では年末に元に戻っています。しかし、上の一覧の損益をご覧の通り、個々の銘柄を比べてみると、ややもの足りないです。

(2)高配当利回り銘柄よりも株主優待を選ぶ

ジュニアNISA口座が始まったあたりから、高配当利回り銘柄よりも株主優待銘柄が買われるようになりました。

本来、優待はもともと非課税のため、NISA口座で買うメリットはあまりありません。しかし、優待メインの投資家がNISA口座を積極的に活用するようになったため、優待銘柄が買付金額ランキングや出来高ランキングの上位になることが増えました(例:オリエンタルランド等)。

また、優待銘柄は権利確定日に向けて株価が上昇する傾向があるため、短期的な値上がり益を狙って、非課税となるNISA口座を活用する投資家がいるようです。

(3)低位株・超低位株をポートフォリオに組み入れる→失敗する

2014年・2015年と同じく、株価が1ケタ・2ケタの銘柄が買われています。

低位株・超低位株は株価が上がると上昇率が高くなるため、売却益が非課税となるNISA口座と相性が良いです。

しかし、低位株・超低位株の中には上場廃止になる銘柄も含まれているため、損をする投資家も現れました。

2016年はイーター電機工業、MAGねっとホールディングス、メディビックグループ、モジュレ、サハダイヤモンドが上場廃止となりました。NISA口座では、メディビックグループとサハダイヤモンドが良く取引されていました。

(4)材料株・テーマ株で短期投資を行う

一時的に注目される企業(銘柄)に対して、買い注文が集まる材料株・テーマ株についても、NISA口座のランキングに入っていました。

2016年はバイオ株・ポケモン関連銘柄など、超短期で終わる材料が多い年でした。

(5)業績不振・不祥事企業の回復を待つ

中長期投資がメインのNISA口座では、一時的な業績不振の企業、不祥事企業がよく買われます。

2016年は東芝とシャープの2銘柄が注目されました。年後半になると、新たな問題が浮上した東芝と、順調な回復傾向のシャープとで明暗が分かれています。

(6)NISA口座でマネーゲームを行う

(3)に関連する動きとして、上場廃止銘柄でマネーゲームを行う投資家がいました。

特に、上記銘柄は株価が大きく乱高下したため、取引も活発になっています。

(7)レバレッジETF・原油ETFを取引する

2015年から続く傾向です。2016年の年初に原油価格が下落し、野村原油や原油ダブルブルETNが逆張りで買われました。また、日経平均レバレッジ上場投信(1570)は1年を通じて人気がありました。

一方、波乱の多い年だったため、株価が回復すると警戒する動きが見られました。株価が急落することで儲かる日経ダブルインバース上場投信(1357)、国際のETF VIX短期先物指数(1552)も買われています。

(8)株価急落時には、東証1部上場の有名企業を買う

イギリスのEU離脱、チャイナショックなど、株価が大きく下落したときには、(1)の有名企業がランキング上位になりました。

待ち構えて買ったというより、消去法的にこれらの銘柄を選んでいる印象がしました。

(9)IPO銘柄の投資および投機を行う

大型IPOを含めた新規上場の銘柄をNISA口座で購入する動きがありました。2016年は九州旅客鉄道(JR九州)のIPOが有名です。上場直後にNISA口座で盛り上がっていました。

個人投資家はジュニアNISA口座でどのように取引したのか?

(1)東証1部上場の有名企業を手堅く投資する

以下の一覧は、ジュニアNISA口座の保有残高トップ10の銘柄です(2016年12月30日)。

銘柄名 コード 2016
12/30
終値
オリエンタルランド 4661 6,606
みずほフィナンシャルグループ 8411 209.8
キヤノン 7751 3,295
トヨタ自動車 7203 6,878
オリックス 8591 1,824
ANAホールディングス 9202 314.8
三菱UFJフィナンシャルグループ 8306 720.2
ビックカメラ 3048 1,070
クリエイト・レストランツ・ホールディングス 3387 1,020
すかいらーく 3197 1,544

半分以上の銘柄が、NISA口座と重複しています。これは、ジュニアNISA口座とNISA口座の両方を、同じ投資法で活用しているのではないかと考えられます。

ジュニアNISAの投資枠80万円とNISA口座の投資枠120万円を別々にするのではなく、合計200万円として考える方法です。同じ投資法で2つの口座を活用すると、投資の手間が省けます。

(2)株主優待専用の口座として使う

上と逆の考え方です。NISA口座を値上がり益専用とし、ジュニアNISA口座を株主優待専用とする。非課税期間が異なる2つの口座を使い分けている投資家がいるようです。

ジュニアNISA開始当初、SBI証券の解説では「家族向けの株主優待銘柄が買われている」との指摘がありました。ところが、2016年後半になると、「家族向け」にこだわらない優待が増えてきています。

家族向けが「オリエンタルランド(4661)」「クリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387)」「すかいらーく(3197)」とすれば、こだわらない銘柄が「日本たばこ産業(2914)」「吉野家ホールディングス(9861)」となります。

権利確定月がやってくる優待銘柄が順番にランキング上位になるなど、入れ替わりが激しい1年となりました。特に、2月・8月銘柄と3月・9月銘柄が買われました。

まとめ

2016年は、優待投資家が活躍した年と言えます。株価の上昇が緩やかになってきたため、個人投資家の投資スタイルも徐々に変化しているようです。

2015年は「短期投資は、より短期的に」、「長期投資は、より長期的に」の二極化が進んでいると書きました。優待投資家の動きは第三極と言えそうです。

今後、NISA制度は積立NISAが新設されるなど、大きな変更が行われます。

2016年までの傾向を見ると、変更を乗り越えて、個人投資家がNISA口座と上手に付き合う方法を見つけていくのではないかと思います。

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