複数の特定口座の損益通算

このページでは、2以上の特定口座を持つ投資家向けに損益通算の方法を紹介します。

特定口座の損益通算をおすすめする投資家とは?

証券会社のシステムトラブルやリスクヘッジなどの理由により、証券会社の特定口座を複数保有する方がいると思います。

ところが、複数の口座を持つと、「A証券会社では黒字、B証券会社では赤字」と、口座間で損益がバラバラになることがあります。

これら複数の特定口座の利益及び損失を合算すると、すでに支払った税金の還付を受けることが可能になります。これが今回紹介する「特定口座の損益通算」です。

損益通算の具体例

例えば、1年間を通じて、「A証券会社で100万円の利益」、「B証券会社で100万円の損失」とします。

損益 特定口座源泉アリ
A証券会社 100万円の利益 税金20万円を納付済み
B証券会社 100万円の損失
Aの利益+Bの損失 プラスマイナスゼロ 確定申告を行って

20万円の還付を受ける

そうすると、1つの証券会社で全ての取引を行っていればプラスマイナスゼロなのですが、特定口座(源泉徴収アリ)を選択していると、A証券会社では100万円の利益に対する税金20万円を納めることになります。確定申告を行うことによって、この20万円の還付を受けようというわけです。

特定口座の損益通算を行う前に確認しておくべきこと

1、利益確定及び損切りを行って損益の調整を行う

毎年11月~12月になると、個人投資家の売却が増える傾向があります。これは、持ち株の利益・損失の確定によって、税額を調整していることが一部影響していると言われています。

前記「譲渡損失の繰り越し」や「特定口座の損益通算」の作業が面倒と考えている方は、それぞれの口座の損益を限りなくゼロに近づけることにより、その手間を省くことが可能です。

もちろん、これは確定申告の前年に行っておくことが必要です(2017年に申告するなら、2016年12月下旬までに行う)。詳しくは「12月中に終わらせると株の確定申告がラクになる作業」をご覧ください。

2、あなたの現在の状況を把握する。

こちらは前記「譲渡損失の繰り越し」と同じです。↑の表の損益はプラスマイナスゼロになっていますが、仮に損益通算でプラスになった場合、確定申告を行うことによって、扶養控除・配偶者控除・住宅ローン控除・住民税・国民健康保険税などに影響するかもしれません。

「申告するとどの項目に影響が出るのか?」を把握しておきましょう。

3、申告の手間・時間と将来戻る税金を天秤にかける。

こちらも前記「譲渡損失の繰り越し」と同じです。特定口座の損益通算は、譲渡損失の繰り越しの作業よりカンタンになっています。それでも、手続きが初めての方は計算が面倒かもしれません。時間と手間がかかることが予想されるため、比較検討をおすすめします。

以上の「1」「2」「3」を全てクリアした上で、それでも特定口座の損益通算をやってみようと考えている方は、下をご覧ください。

株の確定申告の手続き

1、株の申告のために用意するもの

特定口座年間取引報告書

証券会社で「特定口座」を選択していれば、毎年1月中旬~2月上旬(各証券会社によって異なります)に前年の「収入金額」「取得費及び譲渡に要した費用等」「差引金額」 「所得金額」「源泉徴収税額」等が記載された特定口座年間取引報告書が証券会社から届きます(証券会社のサイトでダウンロードできます)。

所得税の確定申告書B(第一表・第二表・第三表)

所得税の確定申告書B第一表所得税の確定申告書B第二表

所得税の確定申告書B第三表

株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書(1面・2面)

株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書1面株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書2面

所得税の確定申告書付表(譲渡損失の繰り越しを行う場合)

所得税の確定申告書付表1面所得税の確定申告書付表2面

この書類は税務署でもらえます。プリンタをお持ちであれば、国税庁のサイトからでも可能です(リンクをクリックしてください)。

2、年間取引報告書の数字を計算明細書へ記入する。

例えば、A証券会社とB証券会社の2つの特定口座を持っていれば、2社からそれぞれ特定口座年間取引報告書が届きます。この2枚の数字の合計を、以下のように計算明細書へ記入します。

特定口座年間取引報告書
(単位・・万円)
株式等に係る
譲渡所得等の金額
の計算明細書
証券会社 A B 合計
収入

金額
1,000 500 1,500 譲渡による収入金額



小計(1+2)
取得

費等
900 600 1,500 取得費(取得価額)



小計(4から6までの計)
差引

金額
100 -100 0 差引金額(3-7-8)

※赤字の場合は△を記入
所得

金額
100 -100 0 所得金額(9-10)



繰越控除後の所得金額

(11-12)

特定口座年間取引報告書と計算明細書では用語が少し異なることがありますが、数字をうまく対応させてください。

株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書の記入例(1面)

株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書記入例(1面)

A証券とB証券の金額を合計して記入すると、↑のような計算明細書になります。

「収入金額」の中にある「小計(1+2)」の金額「1,500万円」は申告書第三表「ツ」へ、「所得金額(9-10)」と「繰越控除後の所得金額(11-12)」の金額「0円」は申告書第三表「65」と「73」へ、それぞれ転記します。

3、計算明細書の数字を確定申告書付表へ転記する。

損益通算を行うと、合計金額が黒字の方と赤字の方、プラスマイナスゼロの方の三者に分かれます。赤字の場合で、「譲渡損失の繰り越し」を行う方は、計算明細書の数字を確定申告書付表へ転記します。詳しくは譲渡損失の繰り越しをご覧ください。

4、計算明細書の金額を申告書第三表へ転記する。

所得税の確定申告書第三表記入例

所得税の確定申告書第三表記入例(左列)

次に、先ほどの計算明細書の金額を、申告書第三表へ転記します。「73」は記入せずにそのままです(※申告書に「0」の文字が印刷されているから)。

5、所得税の確定申告書B(第二表)に「所得の内訳」を記入する。

上記、特定口座年間取引報告書で書いたように、A証券会社では20万円の源泉徴収税が納付されています。給与所得の方であれば、「給与所得の源泉徴収票」の数字と合わせて、必要事項を記入します。

所得税の確定申告書B
所得の種類 株式等の譲渡
種目・所得の生ずる場所又は

給与などの支払者の氏名・名称
(特定口座)A証券会社○○支店
収入金額 1,000万円

(「10,000,000」と書く)
源泉徴収税額 20万円

(「200,000」と書く)

具体例のA証券会社であれば、以下のようになります。

所得税の確定申告書第二表記入例

所得税の確定申告書第二表記入例

A証券会社の源泉徴収税額だけでなく、(給与所得を含めた)その他の源泉徴収税額を全て合計し、「44 源泉徴収税額の合計額」を記入します。

6、確定申告書Bの第二表「源泉徴収税額」を第一表へ転記する。

最後に、確定申告書Bの第二表「44 源泉徴収税額の合計額」を第一表「44 源泉徴収税額」へ転記します。

所得税の確定申告書第一表記入例(右列)

所得税の確定申告書B(第一表・第二表・第三表の残り)を完成させて、確定申告を行うと「48 還付される税金」の金額が戻ってきます(※ここでは還付される税金を20万円としましたが、確定申告を行う方の職業等の状況により、その金額は増減します)。

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